補聴器と身体障害者手帳|何級から?自己負担・申請の順番(大阪市・大阪府)【2026年度】
最終確認日:2026年10月29日 / 書いた人:ひとっ飛び補聴器(補聴器の出張販売17年・補聴器の販売管理者)
先に結論:手帳で補聴器を買うときの要点
- 手帳の対象になるなら、手帳を取って補聴器を支給してもらうほうがおすすめです。手帳で支給される額は4万円以上〜7万5千円程度(等級や所得で変わります)で、市町村の補聴器助成(2万5千円程度が多い)より大きくなります。
- 両耳とも70デシベル以上、または片方が90デシベル以上で反対が50デシベル以上なら、身体障害者手帳(6級以上)の対象になる可能性があります。
- 手帳があれば、補聴器は「補装具費の支給」で買えます。自己負担は原則1割で、月の上限は住民税が課税の世帯で37,200円、非課税・生活保護の世帯は0円です。
- 補聴器の種類ごとに国が決めた上限額(基準額)があります。それより高い機種を選ぶと、差額は自己負担になるのがふつうです。
- 市町村の補聴器助成は、ほとんどが「手帳を持っていない方」向けです。聞こえの程度で、市の助成か手帳かが分かれます。
- どちらも、必ず買う前に申し込みます。買ってからでは使えません。
指定医の耳鼻科やお店に迷ったら:ひとっ飛び補聴器がLINEで無料でご紹介します(下で説明しています)。
市の助成か、手帳か。聞こえの程度で分かれます
ご家族から一番多いのが「母は市の助成と手帳、どっちになるの?」というご相談です。答えは、耳鼻咽喉科の聴力検査で出る数字(デシベル)でほぼ決まります。数字が大きいほど、聞こえにくいということです。
| 聞こえの目安 | 使える可能性がある制度 |
|---|---|
| 両耳とも70デシベル未満 | お住まいの市町村の補聴器助成(ある市町村のみ。対象は「40デシベル以上」の市が多く、大阪市は「両耳30デシベル以上70デシベル未満」) |
| 両耳とも70デシベル以上 | 身体障害者手帳(6級以上)の対象になる可能性。手帳があれば補装具費の支給 |
| 片方が90デシベル以上、反対が50デシベル以上 | 片耳だけ重い方も、手帳(6級)の対象になる可能性 |
手帳の対象になるなら、手帳を取って補聴器を支給してもらうほうがおすすめです。手帳で補聴器を支給してもらう場合の額は4万円以上〜7万5千円程度(等級や所得によって変わります)で、市町村の補聴器助成(2万5千円程度が多い)よりも大きくなります。ご不明な点は、LINEでお気軽にお問い合わせください。
市町村ごとの助成の条件と金額は、大阪府の補聴器助成 市町村別まとめや補聴器の助成チェッカーで確かめられます。ひとっ飛び補聴器がご自宅で行う聞こえのチェックは目安で、診断ではありません。手帳や助成の判断は、耳鼻咽喉科の検査の数字で決まります。
聴覚障害の等級(何級になるか)
聞こえの障害の手帳は、2級・3級・4級・6級の4つです(1級・5級はありません)。
| 2級 | 両耳の聴力がそれぞれ100デシベル以上(両耳がまったく聞こえない状態) |
|---|---|
| 3級 | 両耳の聴力が90デシベル以上(耳のすぐそばで大きな声で話さないと分からない状態) |
| 4級 | 両耳の聴力が80デシベル以上(耳のすぐそばで話さないと分からない状態)、または、両耳で聞いたときの言葉の聞き取り(語音明瞭度)が50%以下 |
| 6級 | 両耳の聴力が70デシベル以上(40センチ以上離れると会話が分からない状態)、または、片方が90デシベル以上で反対が50デシベル以上 |
2015年4月から、聞こえの手帳を持っていない方が初めて2級と診断される場合は、ABR(聴性脳幹反応検査)などの検査も行うことになっています。
自己負担はいくら?補装具費のしくみ
手帳で補聴器を買うときは、障害者総合支援法の「補装具費の支給」を使います。自己負担は原則1割で、世帯の住民税によって月の上限が決まっています。
| 生活保護の世帯 | 自己負担の上限 0円 |
|---|---|
| 住民税非課税の世帯 | 自己負担の上限 0円 |
| 住民税課税の世帯 | 自己負担の上限 月37,200円(原則1割) |
| 対象外 | 本人または配偶者のうち、住民税の所得割が一番多い方の額が46万円以上のとき |
18歳以上の方の「世帯」は、ご本人と配偶者で考えます。同じ家に住む子ども世代の収入は入りません。
補聴器の種類ごとの上限額(基準額)
補装具費には、補聴器の種類ごとに国が決めた上限額があります(2026年4月1日現在)。どの種類になるかは、医師の意見書や市町村の判断で決まります。
| 高度難聴用 耳かけ型 | 46,400円 |
|---|---|
| 高度難聴用 ポケット型 | 44,000円 |
| 重度難聴用 耳かけ型 | 71,200円 |
| 重度難聴用 ポケット型 | 59,000円 |
| 耳あな型(既製品) | 92,000円 |
| 耳あな型(オーダーメイド) | 144,900円 |
| 骨導式 ポケット型 | 74,100円 |
| 骨導式 眼鏡型 | 126,900円 |
| 使える年数 | 5年(耐用年数) |
実際の負担の目安
- 上限額の範囲の補聴器を選んだ場合:例えば重度難聴用の耳かけ型(上限71,200円)なら、非課税の世帯は0円、課税の世帯は1割の7,120円です。
- 上限額より高い補聴器を選んだ場合:例えば20万円の補聴器なら、上限額との差の128,800円は自己負担になります(課税の世帯は、これに1割の7,120円が加わります)。
上限額より高い補聴器を選べるか、差額の扱いをどうするかは、市町村ごとに決め方が少し違うことがあります。申し込みのときに窓口で確かめてください。補聴器の値段や見積書の見方は、こちらにまとめています。
申し込みの順番(大阪市の場合)
手帳の申請と、補聴器(補装具費)の申請は別々の手続きです。手帳が届いてから、補聴器の申請をします。
- お住まいの区の保健福祉センター(福祉業務担当)に相談する。
- 指定医(身体障害者福祉法第15条の指定医)がいる耳鼻咽喉科で、「身体障がい者診断書・意見書」を書いてもらう。かかりつけの医師が指定医でない大阪市民の方は、「身体障がい者手帳無料診断制度」で、市立十三市民病院・市立総合医療センター・心身障がい者リハビリテーションセンターなどで診断を受けることもできます(予約は区の保健福祉センターから。持っていく書類の費用は自己負担です)。
- 手帳を申請する。申請書、診断書・意見書、写真(縦4cm×横3cm)、マイナンバーが確認できるものを、区の保健福祉センターに出します。
- 手帳が届いたら、補聴器を買う前に補装具費の支給を申請する。申請書(様式第1号)、同意書(様式第3号)、補聴器の見積書を区の保健福祉センターに出します。18歳以上の方は、医師の意見書か、心身障がい者リハビリテーションセンターの判定書が必要な場合があります。
- 支給が決まってから、補聴器を受け取る。自己負担の分をお店に支払います。
大阪市以外にお住まいの方
手帳も補装具費も、窓口はお住まいの市町村の障がい福祉の担当課です。内容によっては大阪府の判定が必要になり、決まるまで時間がかかることもあります。流れは大阪市とほぼ同じで、どの市町村でも「買う前に申請」が必要です。
どの耳鼻科・どのお店に行けばよいか
手帳の診断書は、身体障害者福祉法第15条の指定医でないと書けません。近くの耳鼻科が指定医とは限らないので、受診の前に確かめておくと二度手間になりません。
聞こえが重い方ほど、補聴器は買ったあとの調整が大切です。聞こえの測定と調整をきちんとしてくれるお店を選んでください。
指定医の耳鼻咽喉科とお店は、ひとっ飛び補聴器がまとめてご紹介します。LINEで「お住まいの市区町村」と「ご希望(家から近い、予算など)」を送っていただければ、条件に合う耳鼻咽喉科とお店をお調べしてお伝えします。ご紹介するお店がご自宅まで出張できるかどうかも、ひとっ飛び補聴器が確認してからお伝えします。
補聴器の出張販売17年の立場から、ご家族に伝えたいこと
- 手帳の対象になるなら、手帳を取って補聴器を支給してもらうほうがよいと考えています。手帳で支給される額は4万円以上〜7万5千円程度(等級や所得によって変わります)で、市町村の補聴器助成(2万5千円程度が多い)よりも金額が大きいからです。「手帳はちょっと…」とためらう方も多いので、ご不明な点はLINEでお気軽にお問い合わせください。
- 片耳だけ重い方は、手帳の対象になることを知らないまま、という例をよく見かけます。片方が90デシベル以上で反対が50デシベル以上なら、6級の対象になる可能性があります。
- 何年も前の検査の数字で「対象外」と思い込んでいる方もいます。聞こえは年とともに変わります。気になったら、もう一度耳鼻咽喉科で検査を受けてみてください。
- 上限額の範囲の補聴器で十分な方もいれば、暮らし方によって別の機種を試したい方もいます。値段だけで決めず、試聴してから選んでください。
- 手帳で買った補聴器は、5年が使う年数の目安です。修理も補装具費の対象になります。調子が悪いときは、まず窓口かお店に相談してください。
よくある質問
手帳を持っていても、市の補聴器助成は使えますか?
大阪府内の市町村の補聴器助成は、ほとんどが「聞こえの手帳を持っていない方」が対象です。手帳をお持ちの方は、補装具費の支給を使います。
65歳以上でも使えますか?介護保険とは関係ありますか?
補装具費の支給に年齢の上限はなく、65歳以上の方も使えます。補聴器は介護保険の福祉用具には入っていないため、介護保険とは別の手続きになります。
両耳の補聴器も支給されますか?
両耳分が支給されるかどうかは、医師の意見書などをもとに市町村が判断します。両耳を希望される場合は、受診のときに医師に相談し、申請の前に窓口で確かめてください。
家族の収入で対象外になりますか?
18歳以上の方は、ご本人と配偶者の住民税で判断します。同じ家に住む子ども世代の収入は入りません。本人か配偶者の所得割が46万円以上だと対象外です。
どこに問い合わせればよいですか?
大阪市の方は、お住まいの区の保健福祉センター(福祉業務担当)です。大阪市以外の方は、お住まいの市町村の障がい福祉の担当課です。
手帳か助成か、迷ったらご相談ください
「手帳の対象になりそうか」「どの指定医に行けばいいか」「本人が手帳を嫌がっている」。そんなご相談を、ご家族からLINEで無料で受け付けています。遠方にお住まいのご家族からのご相談も歓迎です。
お手元に耳鼻咽喉科の聴力検査の結果(オージオグラム)があれば、写真をLINEで送っていただくと、手帳の対象になりそうか、市の助成の範囲かなど、より具体的にご相談に乗れます(お名前・生年月日などは隠して送ってください)。結果の見方は目安で、手帳や助成の判断は医師と市区町村が行います(プライバシーポリシー)。
LINE ID:@427aqpja 「手帳と補聴器のページを見ました」と送ってください。
確認した資料
- 厚生労働省 補装具費支給制度の概要
- 厚生労働省 補装具の利用者負担
- 厚生労働省 補装具種目一覧(2026年4月1日現在)
- 身体障害者障害程度等級表(港区)
- 平成27年4月からの聴覚障害の認定方法の変更(千葉市)
- 大阪市 身体障がい者手帳
- 大阪市 補装具の購入・借受け・修理にかかる費用の支給
- 箕面市 補装具費の支給
このページは2026年10月29日時点の国・大阪市などの公開資料をもとにしています。制度は変わることがあります。申し込みの前に、必ずお住まいの市区町村の窓口でご確認ください。運営:ひとっ飛び補聴器(補聴器の販売事業者です)。このページは特定のお店やメーカーから費用を受け取って書いたものではありません。