大手補聴器メーカーはどこも外国勢です池田勇人首相がフランスのドゴール大統領に 「セールスマンがやって来た」と 強烈な皮肉を浴びせられた高度経済成長期は 日本製は「安かろう、悪かろう」と言われていましたが、 今では日本製といえば 「高性能、高品質」のイメージに一変しています。 ところが、また一巡したといったワケでもないでしょうが、こと補聴器に限ると、 大手メーカーは全て欧米で、 シーメンス(ドイツ) ジーエヌリサウンド(デンマーク) オーティコン(デンマーク) ワイデックス(デンマーク) スターキー(アメリカ) フォナック(スイス)に占められています。 日本製がないわけではありませんが、 リオン、パナソニック、NJHは 補聴器販売は国内が中心で海外では扱われていません。 ちなみにソニーは補聴器業界から1999年に、 HOYAや外国メーカーでいえば フィリップスも事業を売却するなど、同時期に撤退しています。 もともと市場がそれほど大きくないので、 メーカーも補聴器に本腰を入れるには もうしばらく時間がかかるということが推測されます。補聴器業界は今後、戦国時代に入ります。補聴器業界は6大メーカーを頂点とする図が 何十年も続いています。 和菓子屋さんでも 寛永何年創業だとかいった文字を目にすると それだけで、スーパーからくるりと背を向けて 昔からの味を楽しむようになるのが人情ですが、 これは補聴器業界も同じで、 どのメーカーも100年前後の老舗で、 老舗だから今まで培ってきた安心と実績があります。 今までは業界全体のパイが小さかったのと、 老舗の力に圧倒されて、 新規参入組は撤退を余儀なくされていました。 ただ、これからは 当たらない占い師でも この予想だけはハズすことはないほど、 誰の目にも明らかな超高齢化社会です。 しかも、日本だけでなく中国も欧米も 日本よりは遅れるものの、 高齢化社会を迎えることが目に見えています。 中国が一人っ子政策を解禁したのも 高齢化対策の一環で、 働き手や高齢者の面倒をみる人を増やすためなのだから、 高齢者の知恵を生かしつつも、 どうやってリタイアした後の 人生を充実したものにしてもらえるかが、 各国の腕の見せ所になります。 その一つとして補聴器は重要な位置を占めるに違いありません。 これからは補聴器メーカーも補聴器販売店もたくさん出来て アレヤコレヤの合従連衡も見られるでしょう。 近い将来、補聴器戦国時代がやって来ますが、 あおぞら補聴器は天下統一できますか、どうか。補聴器の普及とお上の力長くて短い人生を、 一人で生き抜いていくには限界があり、 たいていの人間はどのような形であっても集団をつくります。 〇〇族とつくものをちょっと挙げてみると、 家族、貴族、転勤族であったり、果ては暴走族まであります。 最近では、あまり言われなくなりましたが、 国会議員のセンセイ方では族議員というのがあります。 補聴器というモノ自体が、 世間ではまだまだ認知されていません。 そのため、補聴器族というべき先生はいらっしゃらないようで、 他業界に比べ、補聴器団体は、 まだまだ業界としてのパワーは小さく、 それほどパイプが太くないだろうということが想像されます。 しかし、それも少しずつ変わってくるかもしれません。 というのも、以前大阪では選挙戦があったとき、 私のお店のポストにも、 いろいろな政党の内容のチラシが入っていました。 (※私は政治は全く関心がありませんので、 何気なく見ていただけです) そのなかで、ある政党のチラシを見ると、 府議会での大阪府知事とのやりとりがありました。 ある府議会議員が 「軽度難聴児に対する助成を拡充すべき」としたことに対して、 大阪府知事が 「すぐに実施したい」との答弁が載っていました。 これからは高齢者問題がクローズアップされるなかで、 コミュニケーションの道具として 必ず、補聴器について考えなくてはいけない時期がやって来ます。 ですので、こういった活動から 一般の方々へ補聴器の理解が進めばいいですね。